槍ヶ岳から穂高連峰単独行

夏休みにちょっと北へいって来ました 鈴木 善三


 北アルプスの縦走路の残りの部分を埋める為、槍ヶ岳から奥穂高迄の縦走に行って
きました。これで完成しました。
 奥穂高から前穂高の重太郎新道も歩いていないことを思い出してついでに歩いてき
ました。帰りは時間があるので徳本峠越えを考えましたが気力がありませんでした。
 記録を送ります。

肩の小屋からの槍沢
8-12
 深夜バスが渋滞の為上高地到着が一時間も遅れて7:05に到着。7:10 河童橋通過。
横尾は混雑の為通過。
 槍沢小屋迄は足が順調に進んだが、小屋を出てから足の動きが何となく変だ、それ
でも水沢乗越の分岐迄は何とか成ったが以後足が進まなくなり、槍ヶ岳肩の手前200
メートル位の所でとうとうダウンした。水と食料を胃に納めてやっと肩に辿り着く。
 今日はこれ迄と思ったが、休憩している間に身体も回復して欲が出て急遽南岳のテ
ント場迄行くことにする、これが間違いであった。下りの時は良いがちょっとでも登
りになると足が動かなくなってしまう。南岳迄何度休んだだろう記録に出来ない。そ
れでもやっと南岳の小屋に着くことが出来た。 このテント場は槍の肩のテント場よ
りもずっとずっとよろしい、天国のようなところだ。
 予定では奥穂高から涸沢に下るつもりだったが奥穂から前穂も歩いていないことを
思い。小屋に入って「明日は岳沢迄行けますかねえ」と聞いたら、「奥穂からも遠い
ですからねえ、でも頑張れば何とか成るでしょう」とのつれない返事。ダメなら涸沢
に下りますと言ってテントの申し込み(500.-)。
8-13
 外は霧とガス(これって、ちょっと変?)で視界はほとんど無し、でも空は時々青
空が顔を出す。
 出発は6:00と予定していたがやる事も無く少し早まった。雨具を身に纏ってわけも
分らずただひたすら道標を頼りに登ったり降りたり。途中二三のパーティを追いこし
た。依然登りになると極端に足の動きが鈍くなる、とにかく止まらないように遅くと
も動かし続ける。目の前の山の上に小屋が見えた、北穂の小屋だ。
 その昔、橋元さんに連れられて滝谷に入った時、最初に入ったのが北穂の小屋から
下ったところのクラシックルート?。あの時歩いたのは小屋からは急だけれども普通
の道だったと思ったが...、全然違う岩だけの道だ。記憶違いなのだろうか、あるい
は山が変わったのか?。北穂の小屋も昔は屋根の上にドラム缶が乗っていたが...、
それに山頂にあった気が...でも今は少し下がったところに...。

北穂高にて
 北穂の小屋でコーヒーを注文、うまかった...。空は晴上がったが周りはガスでま
わりの山は全く見えず。虹が出ていたのでブロッケンが現れるかとしばらく待ったが
空振り。此処からは、以前少しは歩いているわけだが何一つ覚えておらず涸沢岳に着
く。奥穂の小屋前は相変わらずの大混雑。奥穂高の登りは渋滞待だ。

涸沢岳頂上
 前穂の取付き(紀美子平)に着いた。休んでいて、これが前穂ですかと傍らの人に
聞いたら、そうだとのこと、ルート図には登り30分下り20分とあるが見ると5・6分
もあれば登れそうだ。荷物を置いてちょっと登ってみるかと登り始めたが、前穂は奥
のずっと先だった、15分もかかった騙された...。前穂の頂上からはガスで全くの視
界不良。山頂には3分も居ただろうかすぐ降りてしまった。

岳沢ヒュッテ
 岳沢ヒュッテに到着、ひと休み。ビールのボトル缶600円、この誘惑には勝てなか
った...。此処ででテン張るつもりだったが着いたのが早かった。東京は雨だそうな
ので明日は雨と予想して雨中のテント撤収を嫌って上高地迄下山した。
 これで、念願だった燕岳から西穂高岳迄の北アルプス縦走路を歩いた事になるバ
ンザーイ。あとは笠ヶ岳の南面の1km位が残っているが、これは諦めなければならな
いか...

8-12
7:10       河童橋
7:50       徳沢
10:20〜35    槍沢小屋
14:35〜15:00  槍ヶ岳肩の小屋
17:00       南岳小屋
8-13
5:35       南岳小屋
6:50       A沢コル
8:00〜8:35   北穂高
10:10〜10:15  涸沢岳
10:30〜10:40  穂高山荘
11:20〜11:30  奥穂高岳
12:30〜13:30  紀美子平 (13:00〜03)前穂高岳
14:50〜15:15  岳沢ヒュッテ
16:40      河童橋
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