戸隠高原をベースにして

−−飯綱山・黒姫山・高妻山にのぼる 橋元武雄 

99/11/24 (水) 23:58


1999年10月8日 金曜日
曇り。梓山行。戸隠山域。
南浦和夜7時半集合。
後藤、金谷、高橋、中村、亀村。別動隊で大森(黒姫、佐久のそばを収穫に)。
戸隠キャンプ場着、11時。大森氏も30分遅れで合流。

1999年10月9日 土曜日
飯綱山。曇り。
後藤、高橋、大森、中村、亀村。金谷氏はテントで昼寝を決め込む。
戸隠子供忍者村の先から入山。
手軽な散策といった程度の穏やかな山である。
山頂手前の神社には、“飯縄山”とあるのを大森氏が目ざとく見つける。
帰ってブリタニカ小項目事典をひくと、飯縄山が項目名となっていて、
“飯綱山とも書く”とあった。読みはいずれも“いいづな”である。
山頂は登山者で満員なので、戸隠スキー場方面へだいぶ下ったコルの草
地で昼食。静かな小宴会を楽しむことができた。
何度か滑ったことのある戸隠スキー場(実は戸隠でなく飯縄の山麓にあ
る)のコースを通って下山。

1999年10月10日 日曜日
高妻山。お天気は文句なしの快晴。
大森氏は、本来の目的であるソバの収穫へ向かう。後藤さんは、独り黒
姫山を目指す。今日は金谷氏も同道する。
登山道は、戸隠牧場を横断して戸隠山塊へ向かっている。牧場が終わる
と、戸隠と高妻を結ぶ稜線の最低部である一不動のコルをめざす。コル
まではほとんど沢通しだ。途中、ちょっとした休息のタイミングで、大
団体に抜かれてしまった。先が思いやられる。
沢の岩陰にオコジョを見る。何かを口にくわえていた。餌のネズミかモ
グラかと思ったが、子供を運んでいるのではという意見もあった。途中、
ちょっとしたスラブの登高(鎖場)や、高度感のある岸壁のトラバース
があって、そのつど渋滞する。
コルには大きな避難小屋があって、周囲にテントが張られている。こん
な程度の山で、この狭い場所での幕営は好ましくない。周囲が汚染され
る。帰りに見たのだが、避難小屋はデポしたザックで一杯だった。ここ
をベースに戸隠、高妻をやろうということらしい。われわれが涸沢や剣
沢にベースを置いたときは、滝谷だろうが奥又だろうが、源治郎だろう
が八ッ峰だろうが、みんな日帰りだった。軟弱なやつらだ。戸隠キャン
プ場からピストンくらいわけはなかろうに。
一不動のコルでは休みを取らず、とにかく団体の先へ出ることにした。
コルから少し上って稜線に出ると、痩せ尾根になり快晴の空のもと、素
晴らしい展望を得る。コースの要所要所に、一不動、二釈迦、三文殊と
続き、最後が十薬師の高妻山で終わる。最初のピークらしいピークであ
る五地藏は狭く視界がない。その先の視界の開けた場所で休む。黒姫や
昨日登った飯縄がよく見える。ここで尚やんは撤退を表明。ビールを分
けて、金谷、中村、亀村、橋元は行動を続ける。

連絡ボードの後藤さんの投稿より転載
このまえ高妻山に登ったとき、一不動とか五地蔵とは何じゃという話が
でたが。これは十三仏(ジュウサンブツ)を順に辿っているもの。
十三仏とは人の死後初七日から三十三回忌までの忌日を司るとされる13
の仏の総称。室町時代に始った俗説。それぞれの忌日には,十三仏に死
者の追善供養の成就が祈願される。
(1)初七日,不動明王,(2)二七日,釈迦如来,(3)三七日,文殊菩薩,
(4)四七日,普賢菩薩,(5)五七日,地蔵菩薩,(6)六七日,弥勒菩薩,
(7)七七日,薬師如来,(8)百ヵ日,観世音菩薩,(9)一周忌,勢至菩薩,
(10)三回忌,阿弥陀如来,(11)七回忌,阿しゅく如来,
(12)十三回忌,大日如来,(13)三十三回忌,虚空蔵菩薩。
昔は高妻山に阿弥陀如来が、乙妻山には,虚空蔵菩薩がまつってあった
そうな。

高妻へは這い上がるような藪の中の急登で、すれ違いができない。登り
下りともに大渋滞。山頂も登山者で満員状態だったが、なんとか場所を
見つけて昼食。昼寝も含めて、二時間ほどを過ごす。
渋滞に巻き込まれるのが嫌で大分時間をおいたのだが、最後の鎖場で団
体に追いついてしまった。鎖場の横の藪伝いに降りて、団体を抜く。戸
隠牧場へ出た頃には、真っ暗になっていた。
高妻山は、なかなか良い山だったが、体力的には相当しごかれた。
百名山目当てのツアーのジジババで大渋滞。ツアーも少しは他人の迷惑
を考えてほしいものだ。

1999年10月11日 月曜日
晴れ。
朝の宴会はなしで、小諸へ。懐古園を散策。
前回、後藤さんが見つけた懐古園近くの『藤舟』というウナギ屋へ。値
段もほどほどで味も合格。次に、後藤さんの提案でソバ屋へ梯子。ウナ
ギ屋からソバ屋へ梯子というのは、平均年齢からいったら、これはもう
相当な元気である。黒姫へ一般国道で往復していたころのおぼろげな記
憶をたどって、『丁字屋』でもなく『揚羽屋』でもなく、『ふじや』へ。
あとは、カメちゃんの運転で、帰途につく。高速の渋滞は思ったほどで
なく、5時頃に武蔵浦和着。こちらは暑いほどの気温だった。

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