富士山の展望台・快適な道 城山・高尾山 齋藤

Wed, 10 Mar 1999 10:15:56


   梅見前の一運動 城山・高尾山(稲荷山コース) 富士山の展望台・快適な道

 梓の田中さんのご招待で,午後には,「百草園」において梅見の会が催される。埼玉
から宴席だけに参加するのは非常にもったいない。京王線とくれば,「高尾山」であ
る。何年ぶりになるのであろうか,高尾山に降りる道を選んだ。12時までに百草園に
いなければならない。そうなると,小仏峠までバスで入り,城山・高尾山のコースが
手頃である。

 家を始発に出ようとするが,昨日来の不摂生のため起きられない。多少遅れての出
発となる。高尾までの行程は我が家からだと数種考えられるが,新宿周りにする。本
数があるので,時刻を気にすることなくいける。

2時間ほどで高尾についた。ちょうど8時のバスが出たばかりで,次は25分までな
い。久しぶりにきた高尾駅を観察する。コンビニ(最近多いJR系列のもの)もあり,こ
ぎれいなトイレもある。駅前は狭いが,コンパクトにまとまっている。

 小仏までのバスは,京王バスがミニバスで運行している。私は,バスは先頭の席が
好きである。そうなると運転手からいろいろな情報も聞くことが出来る。運転手によ
ると今日はもっと人手が多く見込んで,増発を準備していたらしい。だいぶ拍子抜け
したような感じで言っていた。首都高速沿いに峠を目指すが,結構道が狭い。普通車
が交差するのが精一杯のようである。小仏川沿いに走るようになると,民家も少なく
なる。湯の花梅園・老人ホーム・ます釣り場などを通り越すと,山里の雰囲気になり
20分弱で小仏に到着する。バスの折り返しがある程度で,目立ったものはない。

 バスは立つほど満員だったので,終点まで30人弱居たと思うが,次々に歩き出して
いった。浅川神社をすぎると墓地がある。高速道の騒音が自然の音を消しさってい
る。いつまで続くものだろう思いながら林道を登ると,蛇行しながら高度を稼ぐよう
になり静かになる。どうやら自動車は「小仏トンネル」に吸い込まれていったらしい。
景信山への分岐を右に見送り進む。前方にケーブルカーの軌道のようなものと駐車ス
ペースがある。宗教法人の施設らしいが,立派な設備(荷揚げ用のケーブルと階段)が
施されいる。何か看板もあった。

 ここで車道は終わりになる。植林帯の幅のある道を登る。少し行くと清水が出で居
る。大量の容器に汲んでいる人がいたので,おいしいのかもしれない。高度とともに
道幅が狭くなるが,忠実に蛇行する道を登ればよい(ところどころにショートカット
の道があるがあまり実益はない)。左に高尾方面の稜線が見え始めると小仏峠まで近
い。今にも朽ちそうな建物が見えれば,小仏峠である。

 峠にはベンチも多く用意されおり,富士山方面と八王子方面の展望は多少得られる
が,快適な環境ではない。美女谷温泉(最近日帰り入浴も可能になったと聞いている)
・景信山への分岐も標識も整備されている。城山への登路は,茶店の軒先を通過しな
ければならない(閉店休業状態だったので気にはならなかったが,あまり好きではな
い)。反対側にももう1件茶店があり,ここにはおばあさんが一人おり,掃除をして
いた。

 この山域全般にいえるのだが,道が同方向に何本か出来ている。どれをとっても一
緒のようなので,とにかく一番高いルートを選ぶ。急な登りをすぎると,富士山の眺
めがよいピークにつく。以前は,茶店もあったようだが現在は営業している様子がな
い。楽しそうに休憩しているアベックがいるので,邪魔しないように先を急ぐ。朝方
の霜が解け始め多少足元が不安定になるが,選びながら歩く。程なく城山頂上に着
く。

 山頂には地図にも示されるほど大きな通信アンテナの施設がある。ベンチも多くあ
り,休憩できるかと思うと,「私有地なので休憩する場合は茶店に断ること」と粗末な
字で書かれた看板がある。躊躇するが,南方の富士山が非常によく見える場所を占拠
し,休憩をとる(何か言われたらしたがえばよい)。丹沢山塊を左に,道志・山中湖方
面の山を右に従えた富士山の姿は見事なものである(埼玉からの富士山と違いデカ
イ)。歩き始めて1時間も経っていないが,儀式なのでビールの栓を抜く。風もなく
非常に快適。すぐ前には20人ほどの宴会が出来るような場所もある。眼下には,相模
湖が見渡せる。女性にはありがたいことに,水洗トイレまである。至れり尽くせり。

 あまり休む気ではなかったが,だいぶのんびりしてしまった。この景色はもったい
ないが,今日はデジカメを忘れてきてしまった。絵心もないので,頭の中に焼き付け
る。道は,やや左に折れるように着いている。整備された道を降りると,歩道のよう
に整備された道になる。その上を陸上競技のトレーニングをしている若者が次々と
走ってくる。ぶつからないように前を注意しながら進む。幅のある整備された道が続
く。

 時より,富士山の眺めがすばらしい場所があり,カメラを掲げている人・休憩をと
る人も多くみられた。緩やかな下りを降りると広い場所があり,トイレなども整備さ
れている(この後も高尾山まで10分程度ごとに水洗トイレが設置されてある)。

 一丁平からは桜の木も多くなり,あと一ヶ月もすれば見事な山容になるものと思い
ながら歩く。後はのんびりとした稜線歩きがあるだけである。高尾山手前で,トラ
バース道と合流するが,せっかく来たのだから山頂を踏むことにする。

 山頂にはどこから来るのか,自動車までが止まっている。完全に整備された公園に
なっている。その一角にビジターセンターがあるが,自然保護を訴えている割にはあ
まりにも変貌した山頂となってしまっている。山頂に建築物が乱立しているので,以
外と展望がない。テラス状になっている展望台に出ないとなかなか見えない。富士山
もだいぶ南よりのテラスからやっと確認出きる。ここまでは20年ほど前来ているはず
なのだが,全く記憶と合致する部分がない。一巡して降りることにする。

 薬王院方面に行かず,今日は「稲荷山コース」を降りることにする。せっかくここま
で,気持ちがよいルートだったので,ゆったりとした下山路を展望を確認しながら降
りることにする。ケーブル方面とはうって変わって非常に静かである。しかし,
ウィークエンドのせいか多くの人が登ってくる。見事にこんなになだらかな稜線があ
るものだと感心する。時より沢沿いの6号路を下に確認できる。展望がある東屋に出
ると標識はないが,稲荷山のようである。トイレもある。多少ガスがかかってきてい
るので完全には見えないが,八王子方面が一望できる。

 このピークは巻き道も付いているので,以外と通過しない人が多く静かな時間を過
ごせる。時間的な目途も着いたので,非常用のビールをあけ展望を楽しむ。本日は,
富士山・都会の眺望を両方楽しめた?。最後の方は以外と道も細くなる。急激に高度
を下げ20号線の自動車の音が聞こえれば,すぐにケーブルカーの下駅・清滝である。

 せっかく来たのだから,東京都高尾自然科学館に立ち寄り大急ぎで見学する。リー
フレットが充実していたが,展示は興味がわく程度のものではない。学校の遠足の際
に必要な施設なのであろう。土産屋を一通り見渡した後,京王高尾山口にむかい,あ
わただしいハイキングを終了する。

 無事百草園で梓のメンバーと合流し,酒臭いとたしなめながら「名所:百草園」を楽
しみ,田中邸でごちそうと美酒をいただいた。

情報@小仏峠のバス
平日と休日では時刻が違うが,8時台は00・25・45の3本程度ある。料金220円。

情報A美女谷温泉
浴槽は小さいがファンは多いようである料理共で5,000円のコースもあるが500円で入
浴可。

情報B別コースとしての楽しみ
1)小仏から景信山へ登り小仏峠へ行き,美女谷温泉へ下る。下山は相模湖。
2)高尾山口からケーブル等で山頂へ城山で宴会,相模湖へ下る。弁天島には温泉があ
り,規模は定かではないが,2000円で食事付き,入浴のみは1000円でできる。

情報C百草園  駅から10分
3月上旬が梅の見頃のようである。入園料300円をこの時期のみ徴収する。庭園風に
なっており,静かなところへ回るとベンチ・広場もあり,休憩・持ち込み昼食も可能。

平成11年3月6日(土)  齋藤 修

幸手(東鷲宮)5:57−新宿−7:58高尾8:25−(京王バス)−小仏8:40−小仏峠9:05−9:20
城山9:45−一丁平−高尾山10:05−10:20稲荷山10:35−清滝(ケーブル駅)10:55−「東
京都高尾自然科学館」見学−11:15京王高尾山口駅11:18−11:50百草園・百草園梅園散
策・田中邸にて宴席,近辺散策。 

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