梓20世紀の映像(第5回)


梓20世紀の映像の5回目は、1976年7月秩父連峰甲武信岳に突き上げる笛吹
川東沢釜ノ沢遡行の記録である。(梓結成は1980年)
メンバーはリーダー大森、冨山、有田、小山、井上、後藤の6名であった。
観光ハイキングコースとして名高い西沢渓谷と二俣で別れ、山ノ神から川床
に降りてゴーロの遡行が始まると急なナメとなって本流に流入する乙女の沢、
東のナメ、西のナメの美しい眺めがわれわれを飽きさせない。
やがて金山沢を左に分け沢名の由来となった魚留滝8mをこえれば塩山尾根
と鶏冠尾根に挟まれた釜ノ沢の始まりだ。
千畳のナメ、4段ナメと続く滑滝、曲り滝6mそして広い1つの釜に2つの
滝が流れ込む両門の滝30mと、碧く澄んだ釜に白い岩肌が映え、一つ角を
曲がるたびに歓声が沸きあがる。
両門の滝で右へ登れば眼前にマヨイ沢が入ってきている、がリーダーは以前
橋元とここを訪れていて、このあたりの地理に詳しい(?!)のでまよわず左の
ヤゲンの滝15mに取り付く。
そのさき無名の滝6mを越えて広河原である。が、地名に反しこのあたりは
樹木が密に茂っていた。たしかこのあたりで幕営をしたはずである。
最後は10mほどの滝を3つほど過ぎれば傾斜が強まり、もう源頭で甲武信
小屋の水場に突き上げている。
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「語り継がれる忘れ物」バージョン1は以前にもこの沢を訪れて、魚留滝手
前でビバークしたときに起こった。
沢の中で、豪勢に焚火をして「鯵の干物」で一杯などはいかすじゃないかと
いう趣向だったが、大森さん、皆を喜ばしておいて「ありゃー干物は我家の
冷蔵庫ダー」にはマイッタマイッタ。
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オマケ・・・この梓20世紀の映像(第5回)掲載同夜、冨山さんから甲武信
小屋からの下山についてレスポンスがあった。
小生はすっかり忘れていて触れなかったが以下一部転載しておこう。
おっ!「20世紀の映像」が変わっていました。「千畳のナメ」の写真、この
帰りに鶏冠尾根を目指して、とんだシャクナゲの藪漕ぎとなりましたな。好
きな花だったシャクナゲもあれで一遍に嫌いになった。そしてやっと辿りつ
いたところが、昨夜の幕営跡だった。それから東沢を飛ばすこと、飛ばすこ
と。やっとバス停の小屋について、食った桃の美味が忘れられない−−
                                (4/5)  後 藤

 東のナメ


 魚留の滝中段にて(1)


 魚留の滝中段にて(2)


 美しい千畳のナメ


 両門の滝についた・・・


 両門の滝は右へたどる

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