梓20世紀の映像(第3回)


梓20世紀の映像の3回目は、いわば梓前史の写真である。
梓設立数年前の夏「兎山岳会」の夏山合宿として「剣岳」を目指した、この時現梓メ
ンバーのうち冨山、大森、斎藤、後藤の4名が参加している。
冨山、後藤は他の2名と水曜日の夜行で出立、翌朝宇奈月温泉から黒部峡谷鉄道で欅
平に入り、同日阿曽原にて幕営。金曜日には残雪の仙人谷を経て池の平に出たが、こ
こで始めて、峨峨たる八ツ峰を従えた剣北面の勇姿に寒気を覚えるほどの感動をおぼ
えたものだった。その日のうちに真砂沢出合いに下り、前夜発で黒四ダム、内蔵助谷
からハシゴ谷乗越を経て入山してきた大森、斎藤らと落ち合ったのである。(この山
行には皆さんも知っている本田、井上も同行している)
土曜日、穏やかな天気に恵まれ総勢14名で長次郎雪渓を八つ峰4峰と5峰の間のコル
から剣本峰を目指した。冨山、後藤はお互いに相手の様子を見ながら負けじとけん制
しあいつつも、ついに絶頂に達したのだった。感激の瞬間!
下山はこれもガイドの名を付した平蔵谷を下りベースに戻った。
翌日曜日は入山4日目、残念ながら休暇も終わった冨山、後藤は剣沢雪渓を登り別山
乗越から室堂へ向かった。乗車予定の列車を逃して大町から松本までタクシーを飛ば
したが、またもや目的の特急はなし。夜行鈍行で帰京したのも遠い思い出である。
                              後 藤

回想2011/11/23(後藤さん)

井上さんの詳細な報告は興味深い。

ジアゾの紫コピーは懐かしいが、ホッチキスのサビなんぞは涙が出そう。

いろいろエピソードを思い出した。

(1)8月中旬の盛夏のこととて半袖シャツの軽装のまま、宇奈月からトロッコに乗車した。 谷を遡ると急激に気温が下がり震え上がったが、ヤッケは預けたザックの中で風邪を引きそうだった。

(2)阿曽原の野天風呂ではアブの攻撃を受けマイッタマイッタ。

(3)仙人谷をつめて尾根に絡む頃、道ばたの洞窟にヒカリゴケが、初めての遭遇。

(4)後発隊は酒井がバテテ大森さんがザックを担いで助けるが、落ち着いたテントのなかで大きなハンドクリームの瓶を出して大目玉を食う。

(5)八峰で磯村がアプザイレンを試みるが、足に絡めずに下りてくる。よくぞ転落しなかった。

まあ、参加者が思い出を語り合えばいくらでも出てくるだろう。


 2日目阿曽原から尾根に取り付く、井上・森田・冨山


 見事な衣笠草


 尾根すじから仙人谷へ 森田


 学生時代の斎藤と大森


 なつかしや・・・本田政人


 長次郎雪渓上部


 岩場での小憩

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