巻機山 山スキー行

鈴木善三     '89/04/01〜02


メンバー 鈴木

 塩沢石打インターに着いた時は、ラジオから君が代が流れていた。用意してきたビールを飲んで寝る。目が覚めた時はもう夜が明けて、明るくなっていた。すぐに車を走らせる。途中、道を間違えながらも、清水部落に着いた時は、6:00を廻っていた。駐車場は、米子橋より10分ほど下った民家の庭のようなところで、もう車が一杯になってる。帰る支度をしているパーティーがあり、彼らの行くのを待って、やっと一台入ることができた。準備を終って出発したのは6:30頃だと思う。
 家を出る前に、スキーにシールを付けてきたけれど、雪はしっかりと固まっていて、担いで歩き出す。今日は気温は低いのだろうか?最後まで担いで登るはめになってしまった。樹林帯の上部あたりで大勢の人達が休んでいたが、それを尻目に避難小屋を目指す。避難小屋は頭を少し出しているだけだった。小屋に着いた時、頂上から一人だけ滑ってくるのが見えた。しばらく休んでいると米子沢の方から歩いて来るひとがいる。話してみると先程上で滑っていたひとだ。時計を忘れてしまったので時間を訊ねる。9:20分とのこと。シールを外し、荷物をデポしてまた担いで登る。スキ
ーを持った手が切れるように痛かった。手袋を出すのが面倒だったのでがまんしたが、馬鹿なことだった。
 天気は快晴。四方の山がすばらしい。まわりには誰もいない。気分は最高だ。スキーを付ける。少し不安を感じる。長年かかって、やっと道具がそろった。先日黒姫に持っていって、四日間使ってみて確認したけれど、ここはゲレンデではない。雪がクラストしていて、頂上あたりではがたがた道を車で走るときのような感じだ。避難小屋まで降りると、登ってきた人達が大分多くなっていた。持ってきたビールで喉をうるおし、腹ごしらえをしながら眺めていると、下手な人も結構いる。
 ニセ巻機山まで登る。いよいよ滑降だ。もう雪も通常になっている。ギャラリーも所々にいてこちらを見ている。少し気はずかしい。スキーは下手だが、大きな斜面を一人で自由に滑るのはこたえられない。天国である。やがて樹林帯に入り、ブッシュ帯を抜けると米子沢橋に着く。昨日下山し今日はのんびりだという優雅な山行をしている人もいた。こちらは気ぜわしかったが楽しい山であった。時間は11:05だとのこと。次は昨年失敗した会津駒ケ岳。行くゆくは立山の峰々をかけ巡りたく思う。無理かな?
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