メンバー:大森(L)、鈴木、高橋、田中、冨山 5月2目(土) 新宿発23:00「アルプス53号」で栂池スキー組(後藤、中村、関根、牧)と一緒に出発する。ゴールデンウイークで混雑する新宿駅で北鎌へ向かう「兎」の斉藤、西崎パーティーに会う。列車は前もって指定席がとれていたのでゆっくりと座って行ける。 5月3日(日) 曇ときどき晴のち雨、松本駅で次の急行で「自馬」へ向かうスキー組と別れる。われわれは大町ゆき各停を待つ。この列車は大町止まりであるが大町でさらに先へ行く各停と連絡しており、しかも空いているので今後この列車を利用すればよい。天気予報では3日は天候悪化、4日午後から回復とのことである。 扇沢へ向かう。大町有料道路は雪崩の危険のためAM10:00〜PM4:00までは通行止めとなる。タクシーで扇沢へ向う。 扇沢出合からは雪。樹林帯の尾根道を進み、南尾根の雪の斜面を登る。予報に反して陽が射し、サングラスをかける。柏原新道へのいりくちは雪のため判らず.やがて左手に種池小屋がみえるが雪がたっぷりあって爺ヶ岳のトラバースは不可能でそのまま登る。南峰近くになるとコースに雪は消え、夏道をジグザグに登る。南峰はガスのなか、種池小屋へ急ぐ。小屋付近にはかなりの数のテントが張られている。小屋の入口をさがし、避難小屋の入口扉とは反対側の2階の窓から入ると、そこに大 |
河内氏がいた。小屋の中には結構人がいたがまっ暗でやたらと針金が張られている。2階の隅に陣どり酒盛。3時か4時頃雨の音が激しく小屋をたたく。 5月4日 曇のち晴、朝早くから出発する人声でやかましい。5時起床、大河内氏が挨拶をして出発していった。 小屋から外へ出ると高曇りながら視界がよくきく。雲海がすぐ下に広がり、ガスが動く。鹿鳥槍が意外と近い。アイゼンをはき再び爺南峰へ。剣、槍、富士山まで見える。 9時すぎ冷小屋着。小屋は開いていた。このころからいい天気となる。荷物をデポって鹿島槍へ向かう。冨山は残る。布引岳の登りにかかる頃よりコースに雪は消える。鹿島南峰は人がいっぱいで腰を下すことも出来ず。帰途布引岳で後からきた冨山と会いそのま、冷小屋へ。 冷小屋で帰りのタクシーの予約を受けているので申込み、アイゼンをつけて赤岩尾根を下る。尾根入口のトラバース路は比較的雪が締っていたが、だんだん雪がくさりアイゼンがダンゴとなる。しばしば滑りそのままヤセ尾根を尻制動気味に滑ったりしていた. 高千穂平手前でそんな調子で滑った善さんが尾根のカーブのところでそのまま尾根を飛び出し、本谷へ落ち込む斜面へ転り込んだ。何回か回転してピッケルで止めようとするが、そのうち周囲の雪に乗っかり止まらず。本谷近く、勾配がゆるくなっ |
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て自然に止まる。善さんはそのまま本谷を下ることになる。ダンゴになるので高千穂平でアイゼンを外す。赤岩尾根は出合いまでたっぷり雪があった。途中2回雪崩の音。 4時近く西俣出合いに着くと善きんはすでに1時間ほど前に到着していたとのこと。タクシーの待つ大谷原まで急ぎ大町へ出る。 帰途寄った大町の飲み屋はなかなかよい |
ところ。松本発の夜行鈍行にて帰京。 行程:<第1日> 大町;扇沢出合(8:50)一爺南尾根一爺南峰(13:20)一種池小屋(13:45) <第2日> 種池小屋(8:00)一爺南峰(8:40)一冷小屋(9:05〜30)一鹿島槍南峰一冷小屋(12:50)一赤岩尾根一西俣出合(15:50)一大谷原(16:35)=大町 |
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