大森武志 2013年7月14日

                                Photo by T.Omori



 頂上の祠前

 13日(土)  地上の猛暑を逃れ、20:00ごろ日光戦場ヶ原の三本松駐車場に到着。車の後部シートを倒してマッ トを敷き、ベッドができたところで独り宴会を始める。雲間から、赤い三日月。21:00過ぎに寝たが、 深夜、寒くて寝袋に潜り込む。

 14日(日)  4:30起床。志津乗越に着いてみると、路上に延々と車がとまっている。工事車両の通行を確保す るために周辺一帯を駐車禁止にした上に、丸太を並べて路肩を塞いでいるからだ。とりあえず車中で 朝食。しかし、外は今にも降りだしそうで、風も強い。
 昨日の天気予報では日光地方は一日中晴れだったのに、今朝の予報によると「午後から所により雨」 だという。今日は大真名子山、小真名子山を経て女峰山に至る予定だったが、雨の中の長丁場(歩程 9.5時間)は願い下げだ。計画を変更して、まずは女峰山に登り、富士見峠から下りてくることにした (歩程6.5時間)。


 そうと決まれば、ここに車を置く必要はない。林道を、行ける所まで行ってみることにする。3〜 4分走るとゲートで通行止めになっていて、その脇に3台分ほどのスペースがある。ここに車をとめ、 6:00歩きはじめた。
 6:30林道と登山道との分岐点。指導標に従って15分ほど急坂を下り、沢を渡ったところが馬立だ。 沢は涸れていたが、山肌に豊富な湧き水がある。シラビソ、コメツガの間を縫うように登っていくと、 早くも雨が落ちてきた。話が違うではないか。仕方なく、傘を取り出す。
 8:10唐沢小屋に到着。古いが手入れの行き届いた2階建ての小屋で、20人ぐらいは泊まれそうだ。 行動食を食べた後、合羽を着て、ザックカバーをつける。途中で追い抜いた中高年6人組(リーダー はネクラ)が入ってきたので、入れ替わりに小屋を出た。
 9:10女峰山頂上(2483m)。360度の眺望どころか、何も見えない。やがて雨も小降りになったの で、帝釈山(2455m)に向け歩き出す。道はやせ尾根だが、ハクサンシャクナゲ、コケモモ、シラタ マノキ、クロマメノキ、ウラジロヨウラク、ゴゼンタチバナ、ツマトリソウ、ミヤマダイコンソウ、 バイケイソウなど花はかなり豊富で、結構楽しい稜線歩きだった。
 帝釈山からは一気の下りで、10:45富士見峠(2038m)に着く。まだ時間は早いし、すぐそこに小 真名子山がそびえているが、依然として空は暗い。不完全燃焼ではあるが、ここからゆっくり下りて いくことにする。道は荒廃した林道伝いで、崩落箇所はゴロゴロ石で歩きにくい。やがて朝の分岐点 を通過し、12:30ゲートに帰着。待っていたかのように、また雨が降りだした。


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